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りんぐすらいど

ロードレース関連の記事が中心。https://twitter.com/SuzuTamaki

ジロ・ディタリア2017 第7ステージ

今日は完全に平坦ステージ。

世界遺産アルベロベッロのトゥルッリ」で有名な同地にゴール。

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逃げは2名。

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最初はCCCのシモーネ・ポンツィも逃げていたが、序盤でメカトラによって後退。残り18km地点までこの2人で逃げることとなった。

ガスプロムは昨日のステージ以外のすべてのステージで逃げに乗っている。本当にやる気に満ちたチームである。

 

 

とはいえ、逃げ切りはまったく望むべくもなかった。集団も、昨日とは打って変わってクイックステップ、ロット・スーダル、オリカ・スコットのスプリンター三銃士が揃うチームが牽引。

風も昨日までの強風、というわけではなく、横風分断もないなか終盤を迎える。

 

残り10kmを切り、各チームが隊列を組む。

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ボーラ・ハンスグローエを牽引するのは第1ステージで山岳賞を獲得していたチェーザレ・ベネデッティ。第2ステージでは山岳賞保持を狙わず集団牽引に精を出していた。この日もサム・ベネットのために全力牽きだ。

UAEサッシャ・モドロのために22歳のスロベニア人、マチェイ・モホリッチが頑張っている。しかしモドロ、イマイチ期待に応えられていないんだよなぁ。このまま今大会は勝利0になってしまうか? そうなるとUAE自体がやばい・・・元ランプレなのに。

オリカはいつものスヴェン・タフトさん。ロット・スーダルはラルスティン・バク。そしてクイックステップ・フロアーズはイーリョ・ケイセ

名だたるルーラーたちがそれぞれのトレインを先頭で牽引し、いよいよクライマックスに。

 

 

ゴール前はくねくねと狭い道のコーナーが続く。逆バンク気味ということもあって、集団も慎重にならざるをえなく、トレインは崩壊し一直線に。

大規模なトレインよりも、エースを運ぶ少数精鋭のアシスト陣たちの戦いとなった。

 

先頭に立ったのはオリカ・スコット。

しかし、ボーラ・ハンスグローエの、ルディガー・ゼーリッヒも強烈な追い上げ。オリカにほぼ並ぶ。

だが、オリカ・スコットの今大会の最終発射台ルカ・メスゲッツはここから執念の喰らいつきを見せる。ユワンにとって最高の発射位置を用意すべく、限界を超えるもがきで先頭をキープし続けた。

そして、ベネットの発射の後を追うようにして、残り250mでユワンが発射!

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少し早すぎたんじゃないか?

と誰もが思ったかもしれない。

だが、これがユワンの先手必勝スタイルなのだ。

誰よりも早く前に飛び出て、得意の超低空姿勢「ポケット・ロケット」スタイルで、風の抵抗など完璧に無視した高速スプリントで後続を突き放す。

これでダウンアンダーにおいても、サガンを突き放して勝利を掴んだ。

 

だが、逆に先手を取れなければ、勝率はぐっと下がる。集団の中に埋もれてしまったり、出足が遅れるとめっきり勝てない。ヨークシャーでもそれで勝てなかった。

 

だからこそ、アシストの力は重要になるのだ。

ユワンにとって最高の位置をキープしてくれるアシストの存在。年初は、190㎝を超える巨体を持つロジャー・クルーゲが、その役割を果たしていた。ユワンとクルーゲのコンビは最強なんじゃないかと思っていた。あの巨体が集団を割ってくれれば、ユワンは好位置をキープできるんじゃないかと。

 

だが、今大会でクルーゲは欠場。代わってユワンの最終発射台となったのがルカ・メスゲッツ。28歳のスロベニア人。ジロ勝利経験もある彼が、全力の牽引を成し遂げた結果として、ユワンは必勝態勢を得ることができた。

 

 

そして、ベネットを振り切り、

勝利!!

 

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半車輪差のギリギリの勝利。

 

ってか、ガヴィリア強い!

 

 

 

ユワンが飛び出す直前にはもうアシストもおらず、単独で前から6番目くらいに位置付けていたガヴィリア。

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ゴール直前のくねくねカーブで外側から回り込んで、

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インから抜け出す! 

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 ゼーリッヒが塞ぐような形になったこの狭い間を、よくくぐり抜けてこれたな!

 

しっかりとベネットの番手につけたガヴィリア。

このあとは後続のグライペルを完全に突き放し、最後にはベネットを差して2位となった。

 

 

ガヴィリア、強くなってない?

中間スプリントポイントで足を使っていなければ、まさかの展開もありえた。

 

このバイクコントロールといい、獲れるものをガツガツと狙っていく姿勢といい、登れる部分も含め、「サガン2世」と言われる所以もよくわかる、というものだ。


Giro d'Italia: Stage 7 - Highlights

 

 

勝てなかったのは残念ではあるけれども、これでより一層、チクラミーノ獲得に近づけたガヴィリア。今年は彼のさらなる覚醒が見られそうだ。ブエルタにも殴り込むか!?

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ライアン・ギボンズはスプリントステージでの上位を決して逃さない。

エンリコ・バッタリンも第1ステージ以外のスプリントステージでは、いわゆる「ベスト10」には常に入ってきている。

このあたりの選手が勝ちを取る展開も楽しみである。

あと、ようやくプロコンチネンタルの選手が上位に入ってきた。

 

 

第8ステージは終盤に起伏の多いレイアウト。

ラストは最大12%の登りゴールなので、またスプリンターの出番はないと見ていいだろう。

場合によってはまた逃げ切りが決まるかも? 昨年の第8ステージも未舗装路を含んだクラシカルなコースで、逃げに乗ったブランビッラが勝利し、マリア・ローザを手に入れた。今年もまた、そういった展開が訪れるのも面白い。元気ならストゥイヴェン辺りがまた逃げるかもしれないし、キャノンデールが今度こそ、強い逃げを前に出すかもしれない。いずれにしてもワールドツアーチームも積極的に逃げる展開となるだろう。

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