Jプロツアーの観戦はこれまで3回経験してきたが、UCI公認レースの観戦は初めて。
今年で20回目を迎える、日本国内最大級のUCI公認ステージレース、「ツアー・オブ・ジャパン」。
今年も大阪府堺市で行われた個人タイムトライアルから、東京・大井ふ頭で行われたクリテリウム形式のレースまで、合計8日間にわたる激戦が繰り広げられた。
今日、5月28日日曜日は、その最終ステージである「東京ステージ」。
日比谷公園・日比谷シティ前を出発したプロトンは、1.2kmのパレード走行を終えたあと、大井ふ頭に向かい、1周7kmの周回コースを14周。合計で112.7kmを走る。
朝9時に日比谷公園に到着。大体9時半頃から各チームの選手が集まり、サインボードにサインをし始める。
サインボードの裏側というベストポジションを確保していたため、グランツールのレース開始前さながらの写真を撮ることに成功。
笑顔でナンバー1のサインボードにサインする、オスカル・プジョル。
王者の貫禄である。
レース開始は11時だが、それまでの間、アップの前後の選手たちに記念写真やサインをお願いすることも可能。
現日本ロードチャンピオンであり、このTOJでも山岳賞を確定させている初山翔選手にも写真を撮らせていただいた。
すごい絞られた身体・・・改めて、ロード選手、とくに山を得意とする選手たちの過酷さを思い知らされた。
大井ふ頭行きの無料シャトルバスに乗るべく、10時半頃にはバス乗り場に移動。
おかげで最初のバスに乗ることができたのだが、そのせいでせっかくのスタートが見られなかったのは残念。
バスが現地についたのは結局11時45分頃だったし、これだったらバスに乗らずにスタートを見て、それから電車で移動しても良かったかもしれない。
しかし、あの距離を15分かそこらで移動してしまう、プロロード選手の凄まじさをここでも思い知ることになる。
11時45分、現地到着。
フィニッシュゲートのUCIマークにプチ感動。(右のは確か、ブリッツェンの応援旗の一部です・・・)
空撮用らしきヘリが常時上空を飛んでいたことにもプチ感動。(さいたまクリテリウムにも行ったことがないので・・・)
現地にはレースの様子をライブ中継してくれる大型モニターもあったが、ぶっちゃけこれを見ることはなかった。インターネット上での無料ライブ中継もあったので。
レースは序盤から激しいアタック合戦が繰り広げられるものの、暫くの間は決定的な逃げができなかった様子。
そのときの疲れが出てしまったのか、中盤以降に13名ほどの逃げ集団が形成されると、プロトンとのタイム差は1分半近くにまで広がる。
残り3~4周くらいでタイム差は徐々に縮まっていくが、なかなかそのペースは遅いまま。現地で解説していた今中さんも、逃げ切りが決まる可能性が5分以上だと話されていた。
逃げ集団の中を走るアベタカこと宇都宮ブリッツェンの阿部嵩之選手。
新人賞ジャージを着てプロトンの中を走るバーレーン・メリダのドメン・ノヴァク選手。
先頭の13名が最終周回に入ったタイミングでも、プロトンとのタイム差は30秒。
ほぼ逃げ切りが確定に近い状況になった中、最後の直線で逃げ集団から飛び出したのはアベタカとバーレーン・メリダのヨンアンデル・インサウスティ。
ゴールまで残り200mの地点で待機していた自分の目の前では、アベタカが先行していた。
しかし、そのあとヨンアンデル・インサウスティがアベタカを抜き去り、勝利を果たしたようだ。
ギリギリで負けてしまったアベタカが悔しそうに何度もハンドルを叩く。
しかしよく頑張った。逃げ集団でも結構積極的に前を牽いていたはずで、それでいてこれだけのスプリントを見せてくれた彼は本当に強い。
最後に表彰台。
最後に各賞ジャージがシャンパンを持って記念撮影。
左から順に新人賞のドメン・ノヴァク、ポイント賞のマルコ・カノーラ、総合優勝のオスカル・プジョル、そして山岳賞の初山翔。
ノヴァクはまだ21歳のスロベニア人。昨年まではコンチネンタルのアドリア・モービルに所属していた。アドリア・モービルはプリモシュ・ログリッチェも所属していたチームだし、これからの活躍も期待できそう。
マルコ・カノーラはこのTOJで3勝し、今年合計で4勝となった。イケイケ。
「ジャパンカップにも来たい!」みたいなことをインタビューでも話していた気がする。ぜひ来てほしい。
初山翔も全日本選手権が次の最大の目標だと。2連覇を狙うと高らかに宣言。
そしてオスカル・プジョルの総合2連覇。
総合2位にネイサン・アールも入り、チームUKYOとしても文句のないチーム総合優勝を飾った。
「今年はUCIレースに集中したい」と宣言し、Jプロツアーへの参加を取りやめたチームUKYO。
その方針は見事に当たり、このTOJでも2勝。今年全体ですでに10勝を挙げている。
史上最多勝利数を記録した昨年の8勝を早くも塗り替えた形だ。
TOJの結果が反映されていない、最新のUCIアジアツアーランキングにおいても、2位のチームに300ポイント以上の大差をつけて余裕のチームランキング首位に立っている。
http://www.uci.ch/road/ranking/
表彰台においても右京監督は、「プロコンチネンタルチーム昇格を目指す」と改めて宣言。それは決して不可能ではないし、来年にでもぜひ実現してほしいくらいだ。
そのためにチームUKYOのタオルをみんな買おう(笑)
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