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クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2017 全チームスタートリスト&プレビュー

本日から開催されるクリテリウム・ドゥ・ドーフィネの、全チームスタートリストおよび、簡単なプレビューを行う。

 

参考リンク

suzutamaki.hatenablog.com

 

 

 

1~ チーム・スカイ

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2013・2015・2016年の総合優勝者フルームがエースナンバーを着ける。彼は同じ年に、ツール・ド・フランスも総合優勝を果たしている。落車した2014年に関しては、ツールも同じく落車してリタイア。まさに、ツール本戦のフルームの調子を占ううえで、この大会は非常に重要になるのだ。

とくに今大会は、例年にも増して厳しい勾配の登りが連続する。それはツール本戦とて変わらない。無敵のペース走行を見せ続けてきたフルームがどこまで対応できるか。

メンバーも相変わらず豪華。今年ストラーデ・ビアンケとミラノ~サンレモを制し、復活の兆しを見せるクフャトコフスキが、今年こそツールでフルームを助けると息巻いている。登りではボズウェル・クネース・ダビロペスの3銃士が活躍し、平坦ではロウ・スタナードの最強ルーラーが牽引してくれる。元イギリスチャンピオンのピーター・ケノーはもちろん、山でも平地でもフルームを全力アシストしてくれることだろう。最近ちょっと調子よくなかったみたいだったが、回復はしているのかな?

もちろんこれでも「一軍」には程遠い。なにしろ、ゲラント・トーマス、ワウト・プールス、セルヒオルイス・エナオなどがここにはいないのだから。彼らのいない中で他チームに対し圧勝に近い結果を出せれば、本戦ではより盤石と言えることだろう。

 

 

11~ AG2Rラモンディアル

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昨年総合2位、ツール本戦でも総合2位だったロマン・バルデがエースナンバーを着ける。今年はここまで調子があまりよくないシーズンを過ごしている。とくにパリ~ニースでは魔法の絨毯で失格までしてしまって・・・ツールに向けたコンディション調整がうまくいっているかどうか、このドーフィネでしっかり見極めたい。

登りではラトゥールの成長に期待したい。今後、総合エースを張る素質を持っているかどうか。ITTでも頑張ってほしいね。

個人的にはそろそろ、アクセル・ドモンの逃げ切り勝利を見てみたい、という思いが・・・今大会は厳しい登りでの逃げが決まるレイアウト少なそうなのが残念ではある。

 

 

21~ クイックステップ・フロアーズ

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昨年総合3位、ツールでは総合9位だったダニエル・マーティンがエース。アラフィリップはツールに間に合いそうになさそうだ。

急勾配の登りはマーティンにとって決して苦手ではないレイアウト。今回も総合上位を狙いたい。それ以外ではリケーゼがスプリントを担当し、アルデンヌ寄りの第1ステージをヴァコッチあたりが頑張れる、か? あまり勝てなさそうなメンバーというイメージ。

 

 

31~ BMCレーシング

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フルームが今大会で最も危険に感じるライバルと言っているらしい、リッチー・ポート。実際、昨年のツールで、ほぼ唯一、フルームの登りについていけた選手であるように思う。序盤のアクシデントさえなければ、総合2位に入ることは十分可能だったろう。今年もツアー・ダウンアンダー、そしてツール・ド・ロマンディで総合優勝。いい状態でここまできている。

アシストも揃っている。今年新加入のロッシュに加え、ツアー・オブ・オマーン総合優勝のヘルマンスが強力な牽引をしてくれるはず。もはや「アシストのいないBMC」は過去のものだ!・・・というようなシーンを見たい。

 

 

41~ トレック・セガフレード

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ここ最近、なかなか結果に繋げることのできていないコンタドール。もはやCyclingnewsの「ツール・ド・フランス注目の10人」の中にすら選ばれないほど。ただ、「レースを一番面白くしてくれる選手」としては間違いないのがコンタドール。今年のパリ~ニースも非常に盛り上がった。

その意味で、今大会の最終ステージ、単距離かつ激坂フィニッシュというこのステージでの活躍は期待したいところ。厳しい登りであれば、もしかしたら彼にとっても最適なのかもしれない・・・。

ツールで彼を補佐する最強の2人、パンタノとモレマは今回不参加。パンタノはスイスでエースを張る予定。2人がいない中、どれだけの走りを見せられるか。

また、別府選手も、ここでしっかりとアピールして、なんとかツールメンバーに選ばれたいところ。

個人的にはトゥーンスのスプリント勝利が見たい。あるいは、スペルディアも、そろそろ勝利を決めてほしいねぇ。。。

 

 

51~ モビスター・チーム

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とにかく強い37歳、バルベルデ。今シーズン出てる3つのステージレース全てで総合優勝。フレッシュ・ワロンヌリエージュ~バストーニュ~リエージュでも勝利して、今年すでに11勝。出てるレースの半分以上を勝利で終えている。無敵。

この勢いのままだと、ツールではフルームにとってはキンタナ以上の強敵になりうる。今大会最も動きに注目したい選手だ。

ここも、強力だが「最強」ではないメンバー。アルカスやカルパスといった若手有望選手の成長ぶりも楽しみだ。

 

 

61~ オリカ・スコット

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シーズン序盤に負傷し、今回は久々の出場となる。エースを張らないのはそのためか? しかしツール初出場を目指すチャベスにとって、前哨戦としてのドーフィネにかける思いは人一倍高いはずだ。メンバーもクロイツィゲルにサイモンとエース級が揃っており、昨年ブエルタチャベスを全力アシストしたハウスンの存在も心強い。最低でも表彰台を取らないと。

一方、スプリントでもゲランス&インピーの最強コンビが揃っており、起伏多めの今大会のスプリントでは、ボアッソンハーゲンやクリストフに次ぐ優勝候補となりうるだろう。とくにボアッソンハーゲンは、ツアー・オブ・ノルウェーで激戦を繰り広げた相手。リベンジを果たしたいと考えているはずだ。ポイント賞候補。

 

 

71~ アスタナ・プロチーム 

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口惜しいジロ欠場。昨年も散々な結果に終わった彼の、リベンジは果たせるか。チームとしても、スカルポーニ以来の勝利をなんとしてでもあげたい。ツールはあくまでもフールサンエースでいく、と宣言している首脳陣が、このドーフィネでアルをエースに指定したのは、昨年の1勝を重く見たからだろう。頑張れアル。底力を見せろ!

チームの1勝への思いは並々ならぬことが、メンバーからも伺える。フールサンはもちろん、ルツェンコにLLサンチェス。積極的な面子を揃えている。まず1勝。しっかりと1勝。何が何でも。

 

 

81~ チーム・ロットNLユンボ

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グリッチェもヘーシンクもいない。カリフォルニアで総合優勝したベネットも。クレメントは確かに昨年総合15位、ツールでも総合18位と、総合力のある選手ではあるが、しかし・・・。ほかに勝利できそうなメンバーはいるだろうか。バッタリンの逃げに期待といったところか。

 

 

91~ コフィディス・ソリュシオンクレディ

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スープ&ブアニ、最凶のヤクザ・スプリンターズ。フランスのステージレースではめっぽう強い彼らの1勝は十分に期待できるだろう。とくにほら、ブアニはどうせ今年もツールで序盤か始まる前にいなくなるでしょう?(暴言) じゃあここで勝っておかないとね。

 

 

101~ ロット・スーダル

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ギャロパンはさすがに総合TOP10入りは難しいとは思うが、ツール本戦に向けても、ステージ勝利を積極的に狙ってほしいところ。昨年モン・ヴァントゥーを制したデヘント、アルガルヴェ新人賞を獲ったベノートの走りにも注目。バルスとかもそろそろ大きな勝利を期待したいところ。

 

 

111~ FDJ

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デマールは今年5勝しているがワールドツアーでの勝利はパリ~ニースでの1勝のみと、昨年に比べると少し寂しい。今年新加入の強力なスプリンター、チモライも連れてきているので、ブアニやコカールに負けない走りをしっかり見せてほしい。

フレッシュ・ワロンヌで力強い走りを見せてくれた、2016年ラヴニール覇者ダヴィド・ゴデュの走りにも注目したい。普段はメガネのインテリ系。ワイルド系のラトゥールに負けるな!

 

 

121~ カチューシャ・アルペシン

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クリストフ、今期6勝。しかしワールドツアーの勝利は、今年昇格したばかりのエシュボルン・フランクフルトのみ。直近のツアー・オブ・カリフォルニアでは散々な結果に終わった。一方、今期新加入のアシスト、リック・ツァペルは上々の仕上がり。ライバルのボアッソンハーゲンに負けるわけにはいかない。世界選手権でのエースの座もかかっている。

マルティンも新チームでの初レースであるバレンシアでいきなりの逃げ切り勝利。一方で得意のはずのITTでの勝利はなし。アルガルヴェではカストロビエホに負け、ベルギー・ツアーではマティアス・ブランドルに負けた。単距離は得意でないかもしれないが、ツールの母国スタート時のITTは単距離。しっかり仕上げていきたい。

 

 

131~ チーム・サンウェブ

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2012年ラヴニール覇者のバルギル、そろそろ花を咲かせたい。総合でもステージでも、中途半端な結果ばかり。昨年総合3位を獲ったスイスではなくこちらへの参加を決めたのは覚悟の表れか、それともデュムランに追い出されたのか・・・。

ジロで上位に来る走りを見せたバウハウス、そしてオーメンなどの若手にも注目したい。

 

 

141~ バーレーンメリダ

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元ドーフィネ覇者ブライコビッチがエース。とはいえもう7年前のこと。基本はコルブレッリのスプリントで戦うことになりそう。アントニオ・ニバリもカタルーニャで積極的な逃げを見せていたので期待したい。

幸也は基本はコルブレッリのアシストか? 一番ユキヤ向きなのは第1ステージだが、果たして。

 

 

151~ キャノンデール・ドラパック

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2014年覇者タランスキー。以来、不遇の時を過ごしてきたが、昨年ブエルタ総合5位と、先日のカリフォルニアでの勝利など、復活の兆しが見えてきている。まずはこのドーフィネで、ベスト5を狙いたい。

ジロ総合10位と喰らいついたフォルモロの新人賞もチームの目標となるだろう。最大のライバルはもちろん、サイモン・イェーツだ。

 

 

161~ ディレクトエネルジー

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昨年はキッテル相手にかなりいいところまでいったコカール。今年こそはツール1勝を狙いたい。そのためにも、このドーフィネでの勝利は最低条件だ。

そして、トマ・ヴォクレール。人生最後のツール。ドーフィネでも第1ステージから逃げに乗る可能性大。新城と一緒に逃げたら感激しちゃうな。

 

 

171~ ディメンション・データ

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最大の目標はボアッソンハーゲンのステージ優勝だろうし、それは結構成し遂げてくれそうな気はするのだが、やはり今年もWTクラス存続が危ぶまれそうなので、総合上位も狙っていきたいところ。一番可能性があるのはパウエルスかな・・・。

 

 

181~ UAEチーム・エミレーツ

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昨年総合9位、ツールでも総合8位のメインチェス。今年はバスク1周でも総合6位と悪くない。ベスト5目指して頑張ってほしいところ。ウリッシも狙っていけるか。

スプリントではスウィフト。登りスプリントはどちからといえば得意だとは思うが、さすがに今回の面子の中で勝利を得るのは難しい、かなぁ。

 

 

191~ ボーラ・ハンスグローエ

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ついに復活、ケーニッヒ! ジロでその走りを見たかったが・・・ツールに出るとしてもマイカのアシストに徹し、本命はブエルタだとは思うのだが、まずは現状がどんなものなのか見ておきたい。

そして個人的に一番期待しているのがブッフマン。ボーラの叩き上げでまだ若いが、初出場となった2年前のツール・ド・フランスで、アスパン~トゥール・マレーの難関山岳ステージで終盤まで逃げ切って区間3位。そのときの優勝者がマイカである。

今年もツアー・オブ・ジ・アルプスで総合7位につけるなど才能を発揮中。2年前のドイツロードチャンピオンでもあり、今、最も期待できるドイツ総合系ライダーである! 今回の新人賞も取ってしまえ!

 

 

201~ ワンティ・グループゴベール

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今年、ツール初出場が実現。まずはどれだけ積極的に逃げに乗せられるか。そして、エースのマルタンが、どこまで山岳でついていけるか。元クイックステップで、今年ル・サミンでの勝利をチームにもたらしたヴァンケイスブルク、元FDJの北クラ巧者オフレドなど、実力者も多数。

 

 

211~ デルコマルセイユプロヴァンス

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アジアやフランスの1~2クラスのレースでそこそこ活躍しているチーム。別府選手の古巣で、ドーフィネの舞台は庭先のようなもの。とにかくまずは逃げだ。

ジュルアン・エルファレスは元コフィディス→ソジャサンでツール・ド・フランスにも3度出場し、最高で総合25位までのし上がったこともある。一番の実力者であることは間違いなし。

シシュケヴィチュスって凄い印象に残っている名前だと思ったら昨年のパリ~ニース第1ステージで逃げていた選手だ。今年のパリ~ニース第2ステージでも10位に入るなど、結構走れる選手なので期待したい。エヴァルダス・シシュケヴィチュス。声に出して読みたい。

 

 

 

 

表彰台予想

総合優勝:クリス・フルーム

なんだかんだでやっぱりこの選手だよなぁ・・・と思ってしまう。今のところ隙なし。すなわち今年のツールも彼で決まりかな、と思ってしまう。この予想が打ち破られるとしたらそれはレースが面白い展開になったときだ。

 

総合2位:リッチー・ポート

昨年、フルームにほぼ唯一ついていけた選手として、今年も期待しておきたい。あとは、変なところで遅れたりしてしまうその不運さ、さえなければ・・・。

 

総合3位:アレハンドロ・バルベルデ

やはり今年の調子の良さは見逃せない。総合優勝は難しくとも、これくらいは入ってくるのでは。それこそ、ツール本番でも。

 

総合4位:アルベルト・コンタドール

頑張れー! 調子は悪くないと思うので・・・激坂でフルームにどれだけ突き放されずに粘れるか。

 

総合5位:エステバン・チャベス

初のツール狙いということで、このあたりにまずは落ち着くんじゃないかと。怪我の調子からの復帰もどうなるか。

 

総合6位:ロマン・バルデ

今年のここまでの調子を見ているとこのくらいと考えてしまう。フランス人が2年連続で調子がいい、というイメージがない、というのも理由の1つ。

 

総合7位:アンドリュー・タランスキー

正直、これくらいは頑張ってほしい、という願いを込めて。

 

総合8位:ダニエル・マーティン

激坂耐性もあるのでもうちょっと上に行けるかな・・・? しかしあまりに長い登坂はそこまで得意というイメージもないし、アシストがそこまで頼れそうにないので、ベスト10に入るかどうかも厳しい、かもしれない。

 

総合9位:レオポルド・ケーニッヒ

個人的に好きな選手ではあるが、復帰直後ということもあって、いけてもベスト5は難しいかな、というのが本音。

 

総合10位:ルイ・メインチェ

ということで同時に新人賞候補。ほかの新人賞候補のフォルモロはタランスキー、サイモンはチャベス、ブッフマンはケーニッヒがいるので、彼ら次第というところもあるだろう。メインチェスもそろそろツール本戦でも目立たねばというところなので、頑張れという思いを込めて。

 

 

ポイント賞:サイモン・ゲランス

順当にいけばボアッソンハーゲンが2年連続、というのも有力だが、むしろパンチャー寄りなレイアウトが多めであることも踏まえ、そして最近ちょっと目立てていないゲランスにリベンジの機会を、ということで。あるいは、ステージ優勝までは取れないけれど上位に来そう、という意味合いも込めて。チャベスがいるのにエースナンバーをつけるその気合も見込んで!

 

山岳賞:トーマス・デヘント

今年ダウンアンダー山岳賞受賞。ある程度自由に動けそうなチームであることも加味して。ツールに向けて、昨年以上の活躍を! 昨年はせっかくモン・ヴァントゥー勝ったのに、同日に起きた「事件」のせいでイマイチ目立ちきれていなかった気がするしね・・・。