りんぐすらいど

サイクルロードレース情報発信・コラム・戦術分析のブログ

スポンサーリンク

Direct Energie 2018年シーズンチームガイド

読み:ディレクトエネルジー

国籍:フランス

略号:TDE

創設年:2000年

使用機材:Wilier Triestina (イタリア)

2017年ヨーロッパツアーランキング:6位

(以下記事における年齢はすべて2018年における数え年表記となります) 

 

 

 

  

2018年ロースター

f:id:SuzuTamaki:20180122002531p:plain

フランスの英雄ヴォクレールが引退するも、その後継者として注目を集めるカルメジャーヌが躍進を続けている。今後も、ヴォクレール、ローランに負けない活躍をきっとしてくれるはずだ。

そしてレイン・タラマエの新加入も心強い。短いステージレースでの制覇力ではプロコンチネンタルチーム随一と言っても良いかもしれない。

一方、2年前に13勝、昨年でも5勝を記録したエーススプリンター、ブライアン・コカールの脱退はチームにとっては手痛い。その代わりを担えるのは昨年2勝のトマ・ブダと同じく2勝のアドリアン・プティくらいで、スプリントにおける力はがくっと落ちてしまったことは否定できない。

北のクラシックにおいてもシャヴァネルやゴーダンなどタレントは揃っている。その割には毎年、ダンケルク4日間以外はあまり勝ててない印象なので、その辺りで結果を残すことも今年の目標となるだろう。

 

 

 

注目選手

リリアン・カルメジャーヌ(フランス、26歳)

脚質:クライマー

プロデビュー初年度でいきなりのブエルタ区間優勝。そして翌年にはツール区間優勝。ヴォクレールの後継者と呼ばれ、早速この名門フランスチームのエースに仕立て上げられた。

本人は総合争いをするようなタイプではないと自らを分析。それくらいの心持の方が丁度よいといったところ。今後もステージ優勝や山岳賞を中心に狙いつつ、ワンデーや短いステージレースでの総合争いなど、多岐にわたっての活躍に期待する。

そして欲を言えば2~3年後に、ツールの総合争いに加われるような逸材に・・・。そのときには移籍もしてしまっているかもしれないが。

Embed from Getty Images

 

 

シルヴァン・シャヴァネル(フランス、39歳)

脚質:ルーラー

過去5回のフランス個人タイムトライアル王者に輝いているTTスペシャリストにして、北のクラシックスペシャリスト。昨年もロンド・ファン・フラーンデレンで9位と、まだまだ衰えは見せない。

とは言え、盟友ヴォクレールも昨年で引退。同年代のシャヴァネルの引退も間近に迫っていると見ていいだろう。今年、北のクラシックで花道を作りたいところ。

Embed from Getty Images

 

 

ダミアン・ゴーダン(フランス、32歳)

脚質:ルーラー

昨年はフランス陸軍チームの一員として、チームの大躍進の立役者の1人を演じた。5勝を記録。

元はトラック選手で、マディソンや個人追い抜きで国内タイトルを数多く獲得。そこで鍛えた独走力の高さが武器である。

また、ブイゴテレコム時代の2013年にパリ~ルーベ5位となるなど、北のクラシックへの適性も高い。AG2Rに移籍するも結果を出せず、今回陸軍チームを経て古巣へと舞い戻ってきた。

Embed from Getty Images

 

 

レイン・タラマエ(エストニア、31歳)

脚質:クライマー

長い期間コフィディスに所属していたが、アスタナに移籍した2015年にブルゴス1周と北極圏レースで総合優勝を果たす。そしてカチューシャに移籍した2016年には、前日に落車リタイアを喫したチームのエース、ザッカリンへ捧げる勝利とばかりに、山頂ゴールでの独走優勝を果たした。

十分にワールドツアーで戦えるだけの実力を持っていながら、今回、再びフランスのプロコンチネンタルチームへと戻ってきたタラマエ。ディレクトエネルジーとしては、これほど心強い存在はいまい。カルメジャーヌと並んで、短いステージレースでの総合優勝や、グランツールでのステージ勝利を狙える存在として重宝していくはずだ。

Embed from Getty Images

 

スポンサーリンク