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パリ~ニース2018 第1ステージ イヴァン・ガルシアコルティナの勝負を決定付けた走り、他。

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 パンチャー、クライマー、スプリンターが入り混じる混沌としたゴールライン写真判定の結果、勝利を掴んだのは26歳のフランスチャンピオンだった。

 

 2年連続となる開幕ステージ勝利。さらに言えば、2年前のパリ~ニースでも、初日プロローグの翌日、すなわちラインレース開幕ステージでも勝利している。

 3年連続のステージ勝利。

 そして、チームが新たなスポンサーを手に入れ、新たなユニフォームを手に入れたその最初のレースで掴んだ勝利でもあった。

 

 

 しかし、この激戦は、1人の男のアタックによって、もしかしたら実現せずに終わっていたかもしれなかった。

 アレクシー・ヴュイエルモ。

 2年前、「ミュール・ド・ブルターニュ」を制した男。

 激坂フィニッシュのラスト1.5kmで飛び出したヴュイエルモは、そのまま勢いよくリードを奪い、10秒以上のタイム差をメイン集団につけた。

 集団はグルパマFDJが牽引するも、デマールを置いていくわけにはいかない彼らはいまいちペースが上がらない。

 かと言ってFDJが下がれば、今度は集団内でお見合いが発生し、リードを維持したままヴュイエルモはラスト500mの石畳区間へと突入した。

 

 

 このままでは、ヴュイエルモの逃げ切り勝利は確実だった。

 そんな状況を変えたのが、バーレーンメリダの若き22歳スペイン人、イヴァン・ガルシアコルティナ。

 石畳区間に入る直前の狭い隙間を縫って先頭に出たコルティナは、そのまま先頭を全力牽引!

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 牽制合戦を繰り広げていた集団先頭がこれで1つになり、ペースが一気に上がる。

 結果、ヴュイエルモがゴール直前で捕まえられ、冒頭の接戦スプリントが展開された。

 

 コルティナが勝たせるつもりだったゴルカはわずかに届かず、勝つことはできなかったものの、彼のこの勇気ある走りは、チームの2人のエース、ゴルカとヨンをいずれもTOP10に入れることに成功した。

 

 ネオプロとしてバーレーン入りを果たした昨年、ツアー・オブ・ジャパンのエースを担ったほか、ブエルタ・ア・エスパーニャでは終盤の山岳ステージで積極的な逃げを展開していたタフな若手。

 これからの更なる活躍が楽しみである。

 

 

 なお、上記コルティナの動きとその価値については、以下のツイートを参考にした。

 「石畳区間の直前のカーブ前、狭い隙間をすり抜けるイヴァンの動きには注目すべきだ! 彼はその後、ゴルカのために「フルガス」で働いた」

 

 「もしイヴァンがいなければ、ヴュイエルモが勝っていたかもしれない。彼の働きはチームにTOP10入りという結果をもたらした。ゴルカが勝利を逃したのは少しだけ残念だけど」

 

「本当に彼の動きは素晴らしかったよ。最初、彼がイヴァンだということに、最初は気づかなかったけれども。彼の走りは勝利に値する走りだった(別の場面、別のレースであれば・・・)」

 

 

 しかしヴュイエルモも惜しかった。

 実はラスト1.5kmの飛び出しというのは、2年前の「ミュール・ド・ブルターニュ」のときと同じタイミング、必勝のタイミングであった。

 ただし2年前はその後、フルームらに追い付かれたことで小休止を挟むことができた。

 しかし今回は彼一人。しかも、最後の500mは石畳で、典型的なアルデンヌライダーであるヴュイエルモにとって、フランドル風の石畳は体力を失わせるには十分すぎる仕掛けだった。

 

 それでも、その強さは本物。この先も、第6ステージなんかではゴール前に激坂が登場する。そして今年のツール・ド・フランス本戦では、「ミュール・ド・ブルターニュ」が再登場、しかも「2回登坂」する。

suzutamaki.hatenablog.com

 

 ブルターニュ制覇以来、期待されながらもアルデンヌで結果も出せずにいたヴュイエルモ、今年は再び脚光を浴びる年になるか?

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 2015年「ブルターニュの壁」制覇者ヴュイエルモ。今年のツールで再び栄光を手に入れられるか?

 

 

 

 最後に。

 戒めとしてのツイッターポストを1つ。

 

 嗚呼・・・。